『ゲームブックは二人称小説なのか』あるいは『四人称小説への実験的小突』より一部抜粋作者: まちりん

１０　⤴１０５
　町田君の作品は、想定された読者があなた(・・・)しかいないという選抜課題の特性を利用した、所謂メタフィクションであった。
前提として、この作品はゲームブックであると同時に、あなた(・・・)──つまりは読者としてのあなた(・・・)を主人公とした二人称小説でもある。
また、作中の括弧を選択、コピーし、適当な場所にペーストしたりしなければ読めなかったり、URLを採用してクリックさせるなど、あなた(・・・)を積極的に作品へアプローチさせる仕掛けが随所にみられた。
タイトルは──────

３７
　さて、ゼミの選抜課題のテーマ、あなた(・・・)はどうする？

「いつもとちがう話」というキーワードから発想した話➡６１

「○○○を活かす話」というキーワードから発想した話➡１５９

４４　⤴１０５
　浅井さんの作品は、このような書き出しで始まった。
「藤塚は阿呆だ。大学から支給されたGmailのアドレスを使って各種アダルトサイトに会員登録をしている──」
　純愛モノ以外滅多に冒険をしない主人公の藤塚が、サンプルでピンときたコスプレモノのＡⅤに手を出す、というストーリーであった。
　タイトルは『ユーザーレビュー：非常に好評』

６１
　悩みに悩んだ結果、あなた(・・・)は「いつもとちがう話」というキーワードから発想した話を課題として設定した。Classroomにも投稿し、一息つく。
（ついでにポストしておくか……）
　あなた(・・・)はスマホを手に取った。➡２２９
https://twitter.com/AOKI_KC/status/1778199742880842167

９１　⤴１０５
　前中さんの作品は校正の跡をあえて残し、演出として機能させていた。
　書道教室における添削と、文章の校正、これらふたつに通じる本質への洞察が認められる。
　タイトルは『祓い』

１０４
「何かオススメのＳＦ小説ないっすかぁ」
　あなたは〔その気になれば一瞬で答えられる(・・・・・)が、応える(・・・)ためには無限に斉しくも必要のない逡巡を強制されるかの如き、意外と困る無垢な質問〕を喰らった！
【アクション‼】
ダイスを現在のアドリブ値と同じ回数だけ振る。

合計値が６以下の場合➡３７９

合計値が７以上の場合➡２１７

☆草野原々の作品を所持していた場合、合計値に＋４のボーナス

１０５
　四月十七日の午後六時、選抜課題の提出が締め切られた。
　あなた(・・・)はこみ上げてくる覚悟の味と共に、作業に取り掛かった……。

町田倫太郎➡１０

浅井和奏　➡４４

前中ノア　➡９１

水澤彰人　➡１２５

牧川凛　　➡２０１

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全員の作品を確認した➡３３２

１２５
　水澤君の作品は、ナツメグとレモネードでバッドトリップしてしまった学生が主人公だ──

２０１
　牧川君の作品は────────────

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４１８
　──────決断の時だ。

あなた(・・・)は、町田倫太郎を……

採用する　　➡第一章エンディング①
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
採用しない　➡第一章エンディング⑤

『ゲームブックは二人称小説なのか』あるいは『四人称小説への実験的小突』より一部抜粋

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