○ 。゚+.前回のあらすじ.゚ ゜*。
世界は失うことで色を増す
「最近の𝓣𝔀𝓲𝓽𝓽𝓮𝓻面白くないなあ」
小鳥はそう呟いた。十七歳、不登校、配偶者なし、生活能力なし。体重51kg、身長は秘密。
「そっち隠すのかよ」
平等院のツッコミはうるさいので無視します。誰?
「テレビでも見よう。やっぱり素人のボヤキよりプロの業だよね」
そう言って小鳥は脳波を利用してロボットを操作してリモコンを取り寄せた。
セリフからスタートした上に地の文でろくに描写をしていないから分からなかったでしょ、今は東西南北暦20240000年なので文明が発展してまーす。
小鳥がリモコンのボタンをポチっと押すとエアコンがぴぴっと動き出し、強烈な冷気を放出し恐竜が絶滅した。
「これじゃなかった」
「そこは脳波で出来ないのかよ」
平等院ツッコミうるさい、無視します。
「出前館でご飯でも頼もう」
小鳥は脳波を利用してWiiリモコンを取り寄せた。Wiiは出前館に対応している。
ホームボタンを連打すると、Wiiに青いランプが点灯した。画面はつかない。あ、テレビか。えい。
すると見慣れた白い画面が付く。さんかけよんの枠組みにはオレンジ色をした出前チャンネルのロゴがあった。
「おい今脳波でテレビ点けただろ!」
平ツう無。
Wiiリモコンを画面に向けると、経年劣化したセンサーのせいでぶるぶる震えるポインタが画面に現れる。
ところで平等院の髪の色って何だと思いますか? ちょっと考えてみてほしいです。
チクタクチクタク・・
↑おもしろい
正解は黒でした。
黒と茶以外を選んだ奴は萌えアニメ中毒の疑いがあります。一人で悩んでいませんか_?
相談ダイヤルはこちら
「あっ」
余計な事考えてたら押し間違えた。平等院さぁ……
「おいそのゲームは不味い!」
うるさ……と思う間もなく、私の意識はゲーム機に吸い込まれていった。
目を覚ました小鳥を迎えたのは、青空であった。違和感があるとすれば、妙に角ばった雲だろう。視線を落とすと一面の緑だった。それらも例外なくカクカクとしている。それが立方体の組み合わせによって表現されていることにはすぐに気が付いた。
「こ、これは……」
「お前、これ出前館じゃないぞ、ソード・アート・SEXするかドラゴンを倒すまで出られないクラフトだ」
小鳥は数秒唖然としたが、すぐに鼻を鳴らした。
「なーんだ、ドラゴンくらい余裕ぶsy
突然小鳥は顔面から血を噴き出して死んだ。どこからか放たれた矢が突き刺さったのだ。一寸おいて死体が消え、同じ場所にリスポーンする。
「やばい、近くにスケルトンがいる! 逃げなbyぴょyy
一歩後ずさった小鳥は爆発して死んだ。遠い昔にこの地で行われた戦争の際に埋められた地雷を踏んでしまったのだ。
再びリスポーンした小鳥が口を開く前に青い光が降ってきて小鳥を焼き尽くした。現在この近辺では魔法戦争が行われており、無差別な魔力光線が宙より降り注いでいる。
「マジか……」
絶望の声を漏らしたのは平等院だった。小鳥も同じ気持ちだった。こんなのクリアできるはずがない。SEXも視野だな、そう思った。
それでも何とか懸命にプレイし、満身創痍になりながらもゾンビを一体殺すと、二人の手元には一つの腐った肉が残された。
夜を凌ぐための洞穴(3かけ3)を山に堀り、中に一本のたいまつを設置した。寒風の吹きすさぶ空間に一酸化炭素中毒の心配はなかった。
「ゾンビが飛天御剣流を使ってくるなんて思わなかったね」
小鳥が肉をかじりながら言う。意外と旨いなと思ったが、舌バカだと思われたくないので言わなかった。
「この感じで行くとしたら、ドラゴンってどれだけ強いんだよ……」
平等院が肉をかじりながら言った。意外と旨いなと思ったが、舌バカだと思われたくないので言わなかった。
その後もゲームは続いた。特に小鳥たちを苦しめたのは、スケルトンだった。最初は矢を放ってくるが、彼らにとって弓道はお遊びらしい。ピンチになると徐に胸元から短機関銃を取り出すのだ。小鳥が勘で威力の高い石の斧を作成するまでは遭遇イコール死を意味していた。
洞穴の中に設置した、狭いが故に隣接した二つのベッドも虚しかった。じゃあもうSEXすればいいじゃんという考えからはプライドを持ってして目を逸らした。
事態が大きく進展したのは村を発見してからだ。最初は排他的で、小鳥たちの呼びかけにも取り合ってくれなかった村だったが、木のドアを作成し地面に設置することで神として崇められた。ドアを局所集中することで村人たちは”ハイ”になるらしい。こんなにガチャガチャしてはゲームが落ちるのではないかと心配にもなったが、システムの穴を突く分にはSEXではないらしく外に出られることはなかった。ひたすらに平面な世界からしてマイクロソフトでは天動説が採用されているのだろうが、日が十数回も昇る頃には、当初は限界集落程だった人口は、いつの間にか二十倍以上に増えていた。
大量の村人、そして圧倒的生産力を利用して作成したアイアン・ゴーレムの威力は凄まじかった。幾たびも苦渋を舐めさせられたスケルトンの短機関銃も、二トンを超える鉄の塊に対しては豆鉄砲もいいとこである。
反対に、昼夜逆転を起こした社会性の無いオタク村人が呼び寄せるファントムは厄介であった。深夜にもかかわらず村中を回り、ドアを開けて早く寝ろと怒鳴る業務は平等院の担当だった。
三か月が経った。村はもはやCityの外観を為し、この世界での一大勢力となっていた。スケルトンを殺してもドロップしない自動小銃であったが、スケルトンを生きたまま縛り付けておくことで、奪って使うことが出来ることが判明した。そして、その攻撃は仲間割れ判定になるらしく、銃を使って攻撃しても攻撃者本人にヘイトが向かないのだ。このシステムの二穴同時SEXによって攻略は大いに進み、小鳥たちはドラゴンの住まうエンド・ポータルまで辿り着いた。
「つ、ついにこの時が来た……!」
禍々しく歪むポータルの先には、黒曜の聳え立つ異界が広がっており、その上空を巨大なドラゴンが周回している。
あらかじめ待機させていた小鳥Cityの軍隊が一斉に敬礼する。皆が皆、その手に短機関銃を手にしている。あれの数だけ生きたまま捕縛されたスケルトンがいる。
「長かった……長かったね平等院ちゃん」
「ああ、長かった……」
小鳥たちが意味のない感慨に浸っている間も、異界を彷徨うスレンダーマンが軍隊へちょっかいを出している。
「では、これより最終決戦を執り行う!」
小鳥の宣言に軍全体の気が引き締まる。
「ファイア!」
空中へ向けた一斉放射。画面上部に現れたHPゲージはZ世代の映画鑑賞かの如く減っていき、ものの数秒でゼロになった。
「や、やった、勝った! 余裕すぎる!」
平等院がそう言った。本当に余裕であった。たかだか個人が保有できる力などと、権力の前には小さすぎたのだ。
そう思った時だった。HPバーが色を変えてみるみるうちに伸びていく。まさか、第二形態か。
そう思ったのも束の間、目の前に並ぶ兵たちが宙に弾け飛ぶ。
「ドラゴンどすこい!」
そこには地上最強の生命体、ジャパニーズ力士へと変貌したドラゴンがいた。
小鳥と平等院はSEXした。
fin.
世界は失うことで色を増す
「最近の𝓣𝔀𝓲𝓽𝓽𝓮𝓻面白くないなあ」
小鳥はそう呟いた。十七歳、不登校、配偶者なし、生活能力なし。体重51kg、身長は秘密。
「そっち隠すのかよ」
平等院のツッコミはうるさいので無視します。誰?
「テレビでも見よう。やっぱり素人のボヤキよりプロの業だよね」
そう言って小鳥は脳波を利用してロボットを操作してリモコンを取り寄せた。
セリフからスタートした上に地の文でろくに描写をしていないから分からなかったでしょ、今は東西南北暦20240000年なので文明が発展してまーす。
小鳥がリモコンのボタンをポチっと押すとエアコンがぴぴっと動き出し、強烈な冷気を放出し恐竜が絶滅した。
「これじゃなかった」
「そこは脳波で出来ないのかよ」
平等院ツッコミうるさい、無視します。
「出前館でご飯でも頼もう」
小鳥は脳波を利用してWiiリモコンを取り寄せた。Wiiは出前館に対応している。
ホームボタンを連打すると、Wiiに青いランプが点灯した。画面はつかない。あ、テレビか。えい。
すると見慣れた白い画面が付く。さんかけよんの枠組みにはオレンジ色をした出前チャンネルのロゴがあった。
「おい今脳波でテレビ点けただろ!」
平ツう無。
Wiiリモコンを画面に向けると、経年劣化したセンサーのせいでぶるぶる震えるポインタが画面に現れる。
ところで平等院の髪の色って何だと思いますか? ちょっと考えてみてほしいです。
チクタクチクタク・・
↑おもしろい
正解は黒でした。
黒と茶以外を選んだ奴は萌えアニメ中毒の疑いがあります。一人で悩んでいませんか_?
相談ダイヤルはこちら
「あっ」
余計な事考えてたら押し間違えた。平等院さぁ……
「おいそのゲームは不味い!」
うるさ……と思う間もなく、私の意識はゲーム機に吸い込まれていった。
目を覚ました小鳥を迎えたのは、青空であった。違和感があるとすれば、妙に角ばった雲だろう。視線を落とすと一面の緑だった。それらも例外なくカクカクとしている。それが立方体の組み合わせによって表現されていることにはすぐに気が付いた。
「こ、これは……」
「お前、これ出前館じゃないぞ、ソード・アート・SEXするかドラゴンを倒すまで出られないクラフトだ」
小鳥は数秒唖然としたが、すぐに鼻を鳴らした。
「なーんだ、ドラゴンくらい余裕ぶsy
突然小鳥は顔面から血を噴き出して死んだ。どこからか放たれた矢が突き刺さったのだ。一寸おいて死体が消え、同じ場所にリスポーンする。
「やばい、近くにスケルトンがいる! 逃げなbyぴょyy
一歩後ずさった小鳥は爆発して死んだ。遠い昔にこの地で行われた戦争の際に埋められた地雷を踏んでしまったのだ。
再びリスポーンした小鳥が口を開く前に青い光が降ってきて小鳥を焼き尽くした。現在この近辺では魔法戦争が行われており、無差別な魔力光線が宙より降り注いでいる。
「マジか……」
絶望の声を漏らしたのは平等院だった。小鳥も同じ気持ちだった。こんなのクリアできるはずがない。SEXも視野だな、そう思った。
それでも何とか懸命にプレイし、満身創痍になりながらもゾンビを一体殺すと、二人の手元には一つの腐った肉が残された。
夜を凌ぐための洞穴(3かけ3)を山に堀り、中に一本のたいまつを設置した。寒風の吹きすさぶ空間に一酸化炭素中毒の心配はなかった。
「ゾンビが飛天御剣流を使ってくるなんて思わなかったね」
小鳥が肉をかじりながら言う。意外と旨いなと思ったが、舌バカだと思われたくないので言わなかった。
「この感じで行くとしたら、ドラゴンってどれだけ強いんだよ……」
平等院が肉をかじりながら言った。意外と旨いなと思ったが、舌バカだと思われたくないので言わなかった。
その後もゲームは続いた。特に小鳥たちを苦しめたのは、スケルトンだった。最初は矢を放ってくるが、彼らにとって弓道はお遊びらしい。ピンチになると徐に胸元から短機関銃を取り出すのだ。小鳥が勘で威力の高い石の斧を作成するまでは遭遇イコール死を意味していた。
洞穴の中に設置した、狭いが故に隣接した二つのベッドも虚しかった。じゃあもうSEXすればいいじゃんという考えからはプライドを持ってして目を逸らした。
事態が大きく進展したのは村を発見してからだ。最初は排他的で、小鳥たちの呼びかけにも取り合ってくれなかった村だったが、木のドアを作成し地面に設置することで神として崇められた。ドアを局所集中することで村人たちは”ハイ”になるらしい。こんなにガチャガチャしてはゲームが落ちるのではないかと心配にもなったが、システムの穴を突く分にはSEXではないらしく外に出られることはなかった。ひたすらに平面な世界からしてマイクロソフトでは天動説が採用されているのだろうが、日が十数回も昇る頃には、当初は限界集落程だった人口は、いつの間にか二十倍以上に増えていた。
大量の村人、そして圧倒的生産力を利用して作成したアイアン・ゴーレムの威力は凄まじかった。幾たびも苦渋を舐めさせられたスケルトンの短機関銃も、二トンを超える鉄の塊に対しては豆鉄砲もいいとこである。
反対に、昼夜逆転を起こした社会性の無いオタク村人が呼び寄せるファントムは厄介であった。深夜にもかかわらず村中を回り、ドアを開けて早く寝ろと怒鳴る業務は平等院の担当だった。
三か月が経った。村はもはやCityの外観を為し、この世界での一大勢力となっていた。スケルトンを殺してもドロップしない自動小銃であったが、スケルトンを生きたまま縛り付けておくことで、奪って使うことが出来ることが判明した。そして、その攻撃は仲間割れ判定になるらしく、銃を使って攻撃しても攻撃者本人にヘイトが向かないのだ。このシステムの二穴同時SEXによって攻略は大いに進み、小鳥たちはドラゴンの住まうエンド・ポータルまで辿り着いた。
「つ、ついにこの時が来た……!」
禍々しく歪むポータルの先には、黒曜の聳え立つ異界が広がっており、その上空を巨大なドラゴンが周回している。
あらかじめ待機させていた小鳥Cityの軍隊が一斉に敬礼する。皆が皆、その手に短機関銃を手にしている。あれの数だけ生きたまま捕縛されたスケルトンがいる。
「長かった……長かったね平等院ちゃん」
「ああ、長かった……」
小鳥たちが意味のない感慨に浸っている間も、異界を彷徨うスレンダーマンが軍隊へちょっかいを出している。
「では、これより最終決戦を執り行う!」
小鳥の宣言に軍全体の気が引き締まる。
「ファイア!」
空中へ向けた一斉放射。画面上部に現れたHPゲージはZ世代の映画鑑賞かの如く減っていき、ものの数秒でゼロになった。
「や、やった、勝った! 余裕すぎる!」
平等院がそう言った。本当に余裕であった。たかだか個人が保有できる力などと、権力の前には小さすぎたのだ。
そう思った時だった。HPバーが色を変えてみるみるうちに伸びていく。まさか、第二形態か。
そう思ったのも束の間、目の前に並ぶ兵たちが宙に弾け飛ぶ。
「ドラゴンどすこい!」
そこには地上最強の生命体、ジャパニーズ力士へと変貌したドラゴンがいた。
小鳥と平等院はSEXした。
fin.
だんだんこなれてきててちょっと感動した。